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きんぴらごぼう

2005/08/27 Sat 03:07

kinpira082605


 アメリカに住み始めたのが、11年と少し前。その頃はまだまだインターネットも今みたいに何でも情報が手に入れられるほど発達していなかったし、e-mailのアドレスももっていたけれど、それほど頻繁に使ってもいなかった。日本とのコミュニケーションの手段といえば、もっぱら電話かファックス。今ではメイルを送信すれば、世界のどこにいても相手はすぐにそのメッセージを開くことができる。なんて世界は近くなったんだろう。
 と、そんなある意味『ドラえもんのどこでもドア』のような時代になって、立派なコンピュータも持っていて、e-mailだって送れるのに、母は今でも電話が専門。なんかあると、「ファックスしようか?」といまだに言っている。

 そしてまたまた、11年前に話は戻って。アイダホ州なんていう田舎に住んでいたこともあるけれど、日本の食材なんて、今みたいに思うようには手に入らなかった。そうすると食べたくなる、日本食。その頃、日本食レストランのアシスタント・マネージャーなどという職についていたから、それでも日本食もどきは毎日、まかない飯で食べていたけれど、焼きうどんや焼き飯ばかり。たまに定休日前になると、はけなかった寿司種で、ちらし寿司もどきがでてきたらこれはたいそうなご馳走でした。

 そんな中、一番最初に恋しくなって、母から作り方をファックししてもらったのが、『キンピラゴボウ』。何とその頃のわたしは、おどろくなかれゴボウをどのように下準備をして、キンピラを作ったらいいのかも知りませんでした。料理の本もほとんどなし。インターネットで『キンピラゴボウ レシピ』なんて検索したところで、今みたいにでてくることもない。

 高価なゴボウを片手に、どうしたものかと受話器をとって、「どうやって作るの?」と聞くしかない。聞いたはいいけれど、こんな家庭料理、母だってレシピなんて準備していないし、だいたいこんなもの目分量で作っているから、頼まれた方はそうそうすぐには送れない。しかたがないから、ゴボウはとりあえずしまって、届くのをファックスの前で待つしかない。

 やっと届いたレシピを片手に、几帳面に書かれた綺麗な文字を上から下まで読んで、やっと取り掛かった『キンピラゴボウ』作り。食べた時の幸せ感は、今でもしっかり覚えています。そしてそのレシピも、捨てずにしまってあります。どこにしまってあるか覚えているかは、別のはなし。

 今でもむしょうに「今日は、キンピラが食べたい!」と思って、せっせと作る。でもこのごろは、ゴボウもキンピラ用として冷凍食品で売られていて、アジアの食材店にいけば、ほぼ確実に発見できるので手を抜くことも可能になった。おかげでせっかく買ったゴボウが繊維だけのスカスカで、がっくりすることもなくなった。これまた、何て便利な世の中なんだろう。

 母はまめに料理を作っていたし、父の会社の人や友人たちがよく訪れてきたので、いつも同じものをだすわけにはいかず、斬新な創作料理も作っていた記憶がある。それでも母の味というと、『キンピラゴボウ』、『ごまめ』、『コロッケ』、『マカロニグラタン』というのがわたしの記憶の中でぐるぐる回る(お節用のごまめは父が作っていたような気もする)。『マカロニグラタン』は、今でも修行がたりず上手くできたためしがないけれど、なんとなく真似事でわたしも作っていたりする。

 こうしてわたしの日本人の心は定着しつつ、アメリカなどという異国で根をおろしてしまうのかとふと考えた。どうしてキンピラゴボウから、こんな大袈裟なことを考えるのか自分でもよくわからないけれど、またひとつ年をとるのを明日にひかえ、なんとなく朝から感傷的になっているような気がします。
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[たべもの] おかず | コメント(20) | トラックバック(0)
コメント
お袋の味
とってもいいお話を聞かせていただきまして、何だかジ~ンとしてしまいました(*^_^*)

やっぱりこちらに来て「食べたいなぁ~」と思う物はいつも母親が作る物ばかりで、いくら真似をしても同じ味にはならないんですよね…主婦歴が違いすぎるからなのか(笑) よく私は母に「やってる年数が違うもの!同じ味出されたんじゃ~たまらないわよぉ♪」って言われます。
私もいつか子供にそう言ってみたいものですね。
いつになることやら…(ーー;)
アメリカでゴボウは高級!?
きんぴらごぼう!!大好きですよ、これまた。
まだ日本に住んでいた頃、アメリカではごぼうが1本千円くらいすると何処かのサイトで書いてあり腰を抜かしそうになりました。
私も新しい料理に挑戦する時は母にレシピをメールで聞いてから取り組んでいます。昔はFAXって便利な物だと思いましたが、メールが当たり前の今はFAXでさえも面倒になってしまった…。
ごぼうから大げさな事を考えてしまう気持ち何だか分かります。私も前「こんにゃく」から大げさな考えに発展した経験あり(笑)
ごぼう
ドイツにはごぼうにそっくりな黒い土の付いた根っこを売っています。その名も訳せば“黒い根”。ごぼうのように歯ざわりが硬くなくちょっと長く火を通すとシナシナになります。はじめて料理したときにとてもがっかりしましたが、その後扱いようでは多少しゃきしゃき食べられることを知って使っています。皮をむくときにごぼうの灰汁とまた少し感じが違う白い乳液のような樹脂が出て手に粘りつきます。アメリカにもそういうものがありますか?昔、コラムか何かで戦後の裁判でアメリカの捕虜が日本人からひどい扱いを受けたという訴えの中に日本人はわれわれに木の根を食べさせた。というのがあったそうです。実はそれはごぼうで日本人側から言えば、田舎にあった収容所のおかげで兵士たちにはごぼうが提供できた。というお話し。アメリカ人は土の中から取るものは芋だけなのかなあ・・。と思ったのでした。
うん、Jessicaさんの気持ち、
わかる気がします。
>こうしてわたしの日本人の心は定着しつつ、アメリカなどという異国で根をおろしてしまうのかとふと考えた

私も最近同じ事考えますから。。。でも自分の生い立ちアイディンティティをきっちり持っていてこそ、異国に根を下ろせるのかもしれません。(でも案外どこに居ても感じることかもしれませんよね)。。。と言う私はこれから先どういうことになるのかわかりませんけれども。
最近、日本の事をよく考えてしまいます。多分心の中で異国にいる事実と自分のアイディンティティみたいな物の関係を整理しているのかなあ、と思います。後10年後に何を考えるかな?
お誕生日・・・
今ごろはお誕生日の日付になっているんでしょうね。
お誕生日、おめでとうございます!
日本にいると当たり前のようなキンピラゴボウですが、異国の地では日本食の代表的なものなのかもしれませんね。
写真のキンピラゴボウを入れている器が気に入りました。
キンピラゴボウにはぴったり合いますね。
◆ SACHIさん
料理を考えると、やはり母が作ってくれたものが基本になって、そこに自分のアレンジが加わることが多いですね。そしてやはり母の味にはおいつけない。
いずこも同じ、家の母も「年季が気がうから、同じにしてもらったら困る!」と言っています。
頑張って作って、おいつかなきゃ!
◆ akistlさんへ
それでもゴボウは、以前よりずっと安くなった気がします。健康志向も高まって、普通のスーパーでもみかけるようになったし。日本でいくらぐらいなのか見当がつかないけれど、やっぱりまだ高い気がします。その割に、冷凍ものは安い気が。
そうそう、今はなんでもメイルになってしまって、時代は変わりましたよね。家の母には、面倒なものみたいですけれど。
ところでコンニャクで、いったいどんなことに発展したんだろう???
◆ Hummelさんへ
"黒い根"は、見たことがないような気がする。いったいその根は、何の根なんだろう?気になる。
その収容所に話は、わたしも以前に聞いたことがありました。きっとご馳走だったんだろうに、あの頃はアメリカではゴボウなんてなかったでしょうね。今では、健康食品としてベジタリアンにはポピュラーになってきているし、スーパーでもかなりみかけるようになりましたよ。みんな短めに切って売っているけれど。
◆ seedsbookさんへ
きっと多くの異国で暮らす日本人の人たちは、考えることなんでしょうね。自分が日本人であるということも、日本のことが大切に感じるのも、年々強くなっていくし。自分のアイデンティティを確立しないと、吹き飛ばされてしまいそうな気もするし。足を大きく広げて、力強くたとうとしている気がします。
10年後の自分について、楽しみでもあり、恐くもある。同じような気もするし、もっと違うアイデンティティが形成されているかもしれない…。
◆ スローライフさんへ
ありがとうございます。
一日明けて、今日はわたしの誕生日になりました。
そうなんですね、日本だったらお惣菜屋さんでもどこでも買うことができる、キンピラゴボウ、切干大根、肉じゃがとか、そんなものが食べたくなるんですよ。そして食べたくなると、どうしても食べたくなるから、手に入るものを工夫してあれこれ作ってみたりしちゃうんです。
器、気に入っていただいて嬉しいです。日本に帰ると、必死になって運んでくるものの中に、食器もあります。重いし、壊れ物だから沢山はもってこれないけれど、それでも欲しいんです。日本にいたころは、外国製のものが欲しかったのに、日本のものがなんでもとっても素敵で、素晴らしいものにみえるから不思議です。
初めまして☆
リンクから飛んできました。
私はアメリカに住んで今年で4年目になるのですが、
同じく最初はきんぴら牛蒡の作り方を知らず、
インターネットでレシピを出して作ってみたのですが
母の味と全然違い納得がいかなかった思い出があります。
やっぱり舌は母の味を覚えてるんですね~!
日本を離れて・・・
私も今になって、初めて日本の素晴らしさを実感しています。(汗)
日本のお惣菜も本当に懐かしくなりますよね。
Jessicaさんのきんぴら、ピリッとしてて美味しいそうです~♫
今日はお誕生日なのですね!おめでとうございます☆
お誕生日おめでとうございます
素敵な位置にでありますように
お誕生日おめでとうございます
Jessicaさん 今日、お祝いするのでしょう?今ドイツは28日日曜日の朝10時過ぎです。今、オレゴンは28日になったところでしょう?違うかなあ。この時差の問題はいつも混乱のもと。前もってお祝いを言うのはドイツではいけないことになっていて間違ったりすると大変。でも日本で生まれた場合は・・・。ともかくすばらしい一日になりますように。
◆ まりもさんへ
はじめまして♪
まりもさんは、アメリカ4年目なんですね。
キンピラ牛蒡って、特に家庭の味があるような気がします。牛蒡や人参の切り方も、微妙にちがったり、色合いも、照りのでかたも違ったりしますよね。
そういえば、ロールキャベツで、わたしは同じような経験をしました。そのときは本で探し出して作ったのですが、出来上がりは母が作るのとは全然違ってがっくりした記憶があります。
またいらしてくださいね。お待ちしています!
◆ gouさんへ
お祝いのお言葉、ありがとうございます!
そうなんですよね、日本を離れてみないと気がつかないことってたくさんありますね。そして、それまでなんでもなかったようなことが、とても価値のあることだと気がついたり。
惣菜は、特になつかしくなりますね。日本のようなお弁当屋さんも、スーパーの惣菜コーナーもないし。中国には、惣菜を買えるお店やスーパーなどはあるのですか?ありそうだけれど、ないのかな?
家のキンピラは、出来上がってから赤唐辛子の細切りを入れて七味を散らすので、ほどよくピリっとしているます。
◆ seedsbookさんへ
お祝いの言葉、ありがとうございます。素敵な一年になるように、元気よく毎日を過ごします!
◆ Hummelさんへ
お祝いのお言葉、ありがとうございます。
時差とは、考え出すと余計にわからなくなってしまいますよね。でも早すぎることはなかったですよ、大丈夫(27日が誕生だったし)。ドイツでは、前もってお祝いをいったらいけないんですね。それで、ドイツ組みは、2度もこのエントリーに来てくれたんだ。お心遣いが、とっても嬉しいです。ありがとう。
どんな1年が待っているか、楽しみです!
きんぴらごぼう
私も無性にきんぴらごぼうが食べたくなって でもなかなか生のごぼうも売っていないし。。。でも最近はフリーズドライのものがあってそれを日本から送ってもらっています なんとかごぼうの食感も残ってまずまずです 日本にいたら別になんとも思わない料理も異国で生活していると意地でも作って食べたくなったりします おかしなものですね
このきんぴらごぼうの画像は Jessicaさんっぽいなぁ~って思いました
初めてここを訪れた時になんとなく和食のオンパレードの時だったのかな?そんなイメージです♪
◆ ユキティさんへ
きんぴらなどのお惣菜って、食べたくなりますよね。食べられないと思うと、どうしてお食べたくなって、必死になって食材探したり、真似ものを作ってみたりするから面白いです。
ユキティさんのお住まいのあたりあだと、ごぼうはあまり売られていないのかな?この辺は、アジア人が多いからか、結構簡単に手に入ります。でも、スイカやメロンじゃないけれど、生のごぼうも賭け的な買い物だったりします。最近はもっぱら、冷凍ものばかり。
そういえば、最近、和食のおかず写真がめっきり減ってますね。お料理をサボっているという話もありますが…(汗)。そろそろ食欲の秋だから、美味しいものを作る意欲が湧いてくるといいのですが。

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